講習会・勉強会

2018年4月5日(木)-6日(金)自動車開発・製作セミナー 「走行実習編」於マツダ美祢自動車試験場が実施されました

2018年4月5日(木)-6日(金)、学生フォーミュラ大会に参加する学生を主な対象に自動車開発・製作セミナー「走行実習編」於マツダ美祢自動車試験場 (技術中核人材育成委員会企画)を開催しました。
本講座は自動車技術会が発行している『自動車開発・製作ガイド』の「第17章 運転技能と安全運転」、及び「第18章 車両運動性能の測定およびパラメータ変化時の影響確認」を拠り所に、実際に車を使った実習を通じ、運転操作とマナーに関する基本的な知識を学び、ドライビングの基本を習得することを狙いとしています。
講座の内容は こちら をご覧ください。
今回は地元のチームを中心に、9チーム22名の受講生が集まりました。
まずは開講式とオリエンから始まります。本セミナーではマツダ様のテストドライバーの皆様を講師とし、開発に関わるプロドライバーとしての技術を受講生に直接指導していただきます。
マツダ様から「人馬一体」をポリシーとする人間を中心としたクルマづくりについて触れていただき、ドライビングの姿勢や運転に対する車両の設計思想を講義いただきました。
特に「予測」・「操作」・「反応」のフローを繰り返すことが、人間中心の車両設計につながるお話をしていただきました。
オリエンの後はいよいよ運転技能訓練になります。グループに分かれて実車を用いての2DAYSマンツーマン講習です。
初日はまず運転の基本となるフリーフラット路を使っての「オーバル走行」と「8の字走行」の実習訓練です。
各テスト車にはデータロガー(DigSpice)が装備されており、受講生それぞれの運転のクセやうまくいかなかったポイントを講師の皆様からが走行データを示しながら指導いただきます。
もちろん使用車両はロードスター、アクセラ、RX-8等などのマツダ車両です。
普段の学生フォーミュラ車両と市販実車ではステアリング操作やポジションが異なるため、フォーミュラ車両との違いも細かく指摘いただきました。
2日目は雨となりましたが、ナチュラルに“低μ”での貴重な訓練となりました。
ジムカーナとサーキット(ライン取り・ブレーキング)がこの日のメニューとなります。
マツダ様のプロドライバーも訓練をするテクニカルなコースですので、難易度は高いですがスキルアップにはぴったりな練習場所となっています。
もちろん2日目もデータロガー(DigSpice)でのフィードバックを実施しながら初日との違いや
デリケートな運転技術についてだけでなく、非常に難しいステージとなる「データから開発車両へのフィードバック」についてもご指導いただきました。
マツダ様のご厚意で、チャージ・マツダで有名な名車マツダ787B 202号を囲んでの記念撮影です。
【参加者のコメント】
今回私は、本セミナーに2回目の参加をさせて頂きました。
セミナーの流れは初日にブレーキング、コーナリング操作の基礎を教えて頂き、二日目に応用編でサーキット走行やジムカーナを行うという日程でした。
私は去年教えて頂いた減速、旋回、加速の加速度の連続性を意識して綺麗に繋げるという基本動作を「日常の運転で練習する」ということを頭において一年間過ごしました。
その結果日常での運転を意識して臨んだ今年のセミナーでは1年前と比べて手応え、ロガーデータの両方で運転技術の大きな向上を実感することが出来ました。
そしてその結果今年のセミナーでは去年は分からなかった新たな問題点を発見する事が出来ました。
今後は今回指摘された項目、問題点を克服する意識を日常の運転に組み込んでスキルアップしていこうと考えています。
また機会があればもう一度参加させて頂きたいと思えるほど非常に満足度の高いセミナーでした。
(岡山理科大学 石原 武)
最後に本セミナーにご協力いただきましたマツダ株式会社様に心から感謝いたします。
誠にありがとうございました。