大会スタッフリレーエッセイ

これから未来へ挑戦していく君たちへ贈るエール
第16回大会EVリーダー 白井和成

EVリーダーの白井和成さんからのエッセイをお届けします。


自己紹介

白井 和成(デンソー技研センター)

1959年、いのしし年、しし座生まれのO型、典型的な猪突猛進型の生き方で、考えるより先に行動し、たくさんの失敗を糧にひたすら前進しています。1983年にデンソーに入社し、ナビゲーションシステム、1弁電子スロットルシステム、コモンレールシステム、燃料電池バス、レース用ハイブリッドシステムなどの開発を担当。ガソリン、ディーゼル、FC、HVと、さまざまなパワートレーン開発に関わってきました。

現在は若手技術者を育成する一環で「クルマ馬鹿」を集めて電動レーシングカート(ERK:内製モータ、インバータを搭載し左右独立駆動制御)を作って、レースに出るという研修をしています。

このマシンは、本大会でスポンサーテントに展示しますので、電動化に興味のある人、これからEVに挑戦しようと考えている人はぜひ見に来て、担当者と議論してください。

趣味はテニスで、今でも週2回はプレーしています。また50歳を過ぎてからランニングを始め、名古屋シティマラソン(ハーフ)、東京マラソン(フル)に挑戦、完走しました。

学生フォーミュラとの関わり

10年ほど前レース用HVシステムを開発していた時期に、学生フォーミュラにEVクラスを作るという話が出てWGメンバーに参加させていただいたのが始まりでした。正式競技になる前に仕事の関係で一旦WGから抜けてしまったのですが、一昨年から再度参加させていただき、現在はEV WGのリーダーを務めています。

EVクラスはできてまだ日が浅いこともあり、なかなか挑戦するにはハードルが高いと感じているのではないでしょうか? 実際、モーター、インバータ、電池といったコンポーネントを用意するにも、どこから入手すれば良いかよくわからない、値段が高い、中身が分からずブラックボックス的にしか使えず教育にならない……など、参加するには非常に苦労があります。でも、それを乗り越えた先には、とても大きな充実感が待っていますよ!(昨年優勝したEVチームの某ドライバーがエンデュランス完走後に号泣しているのを見て、私もウルウルしました)今後、国内メーカー全体の使命として、学生たちをもっと支援して、新しいことに挑戦できる環境を整えてあげられるよう、私も力を尽くすつもりです。

私の思い

現在会社で若手技術者に「電動化技術」を教えていますが、世界の動きを見ていると、それだけでは遅いと痛感しています。社会人として会社へ入る前に学生フォーミュラを通じて大学生にEVの楽しさを伝えるのと並行して、高校の特別授業にERKを持ち込んで教えたり、展示会などで小中学生をERKに乗せて、クルマ好き、EV好きの子供を増やしていくことも考えています。

EVに挑戦している人、ICVが大好きな人、ものつくりが大好きな人、クルマが大好きな人、みんなへ伝えたいことは、「人は楽しんで挑戦している時が一番成長する」ということです。今年の大会も大いに楽しんでください。当然、われわれスタッフも存分に楽しみます。一緒に挑戦し、成長していきましょう!

これから大学を経て社会へ出て、未来へ挑戦していく君たちへ贈るエールとして、私のエッセイが届いてくれれば幸いです。


残すは車検リーダーの松浦孝成さん、コストと製造審査リーダーの鈴木健さん、プレゼンテーション審査リーダーの増田貴彦さんの3名です。