大会スタッフリレーエッセイ

全力で、楽しく、そしてやりきろう
第16回大会プレゼンテーション審査リーダー 増田貴彦

プレゼンテーション審査リーダーの増田貴彦さんからのエッセイをお届けします。


自己紹介

増田 貴彦(ショーワ)

ショーワ 増田氏

伊豆箱根のふもとで生まれ育ち、二輪四輪で走れば走るほどその面白さとメカニズムにどっぷりとつかってしまい、結果として箱根経由で通勤可能な現在の会社に入社しました。年号はまだ昭和でした。

ステアリングシステムの研究開発に配属となり、部品の設計やベンチテスト、車両操安性評価を行い、ひととおりの製品開発業務を経験しました。その後、量産新機種のリーダーとして、社内外との技術折衝、OEMに帯同して世界中で行われる操縦安定性テストにも参画し、車両開発の中での自社部品の足回り部品としての役割を再認識することになり、後の開発への取り組みに大いに役立ちました。

ショーワ 増田氏

2000年より米国子会社へ6年駐在。製品開発業務以外にも営業、購買、生産技術、生産管理など、関連部署の仕事もサポートすることにより製造業としての上流から下流まで経験できたことは貴重な体験でした。

帰国後はステアリング開発の部署を預かり、さまざまな技術研究や量産機種開発の指揮をしてきましたが、現在は開発資源の管理統括として、開発現場がより研究開発に集中できる環境作りに奔走しています。

ショーワ 増田氏

現在でも続けている趣味は以下の通りです。
オートバイ:いまどき環境に悪い2ストローク&キックスタート。セル付欲しい。
スキー:山に行くときは必ず板を2セット持って行きます。草レースにはまだ参戦中。
ゴルフ:今は付き合い程度だが米国駐在時は年間50ラウンド。
野球:社内草野球チーム所属。年齢的には監督だが現役選手登録のまま……

ショーワ 増田氏

大会との関わり

管理部門の長として毎年適切な社員をフォーミュラ大会への審査員として選出、派遣してきましたが、2016年に選出を予定していた社員が急遽業務都合で派遣不可能となり、締め切りが迫る中「仕方がない。では自己責任で」と派遣者に自分の名前を書いたことから現在に至ります。

2016年はプレゼンテーション審査員として国内学生の審査を実施、2017年は審査員のチームリーダーとしてチーム内のとりまとめを行いました。前任者からの指名にて本年からプレゼンテーション審査リーダーとして活動しています。プレゼンテーション審査は、いわゆる判定基準値がない相対的な審査になるので、どのチームに対してもより公平な審査となるよう、審査員間のコミュニケーションの活性化とケーススタディ、過去問題を用いたあいまいさの最小化に最も力を入れております。

私の思い

審査とはいえ、「経営層への予算申請やプロジェクト開始への承認」「社外からの出資や製造委託の承認」といったビジネスのシミュレーションを行うので、本当にこの案件を承認していいのか、検討事項に不足や抜け漏れがないのか、といった観点に主眼をおいて皆様のプレゼンテーションをもらざず聞いています。

また、学生ではめったに経験できない本気のビジネスのやりとりが垣間見られるよう、実際に皆様が社会人になったときに少しでもこの経験が役に立つように質疑応答をさせていただきます。ですので時々皆様にとっては厳しい質問があるかもしれませんが、将来のための教育的指導と捉えて素直に対応していただければと思います。

プレゼンテーションとしては第三者にもわかりやすく、それでいて絶対こうすればうまくいくんだ、という熱意こもったプレゼンに期待します。この企画を絶対通したい、という熱意が伝わるとその後の質疑が白熱し、より審査員に理解が得られるかもしれません。テクニックも重要ですが審査員はパッションを待っています。

参加学生の皆様へ

私が学生のころにはもちろん本大会はなかったので皆様がうらやましい限りです。せっかくの機会ですので全力で、楽しんで取り組んでください。そしてやりきってください。

そのためには明確な目標とそのための戦略、手段を十分に吟味検討し、仲間と共有して実践することです。少しでも怠けたり手を抜いたりすると必ずその成果物、皆様にとってはフォーミュラ大会のリザルトは到底満足できないものになります。長年ものづくりに携わってきた経験から、どこかで抜けたり、やらなかったりしたことがあると必ず不具合が生じてきました。

みなさんの満足できる結果や目標達成のために全力で取り組むことを期待します。やりきった経験は必ず将来役に立ちます。


残すは車検リーダーの松浦孝成さんとコストと製造審査リーダーの鈴木健さんの2名です。