クルマの開発というと男性だけの世界のように感じますが、全日本 学生フォーミュラ大会では、女性の開発メンバーの姿も見えます。昨年度の総合優勝チームである京都工芸繊維大学のマシンのパワートレイン開発は、同大学機械工学課程2回生の大守美潮さんが努めています。
「機械工学に興味があったのでこの大学に入学しました。フォーミュラに関われば、機械に関するたくさんのことが短い期間で学べると思いました。特にエンジンが楽しそうだと思いましたね」と大守さん。
「先輩についてエンジンをばらしたり組み上げたりしていました。そのうち先輩やチームのみんなから、パワートレインのリーダーをやってみないかと打診がありました。えっ、私が? と驚きましたが、頼まれたからにはしっかりやろうと思いましたね」
もちろんパワートレイン開発は簡単ではありません。苦労した点を聞くと「今年はエンジンを450ccから474ccにボアアップしたので、熱対策に苦労しました」とのこと。
「それからエンジンが止まってしまい、再始動ができない問題にも苦労しました。水温や湯温、電装系など考えられる問題を全て検証して解決するしか方法はありませんでした」
そして迎えた大会。大会2日目のプラクティスではマシンはトラブルなく走っていました。「本当に走るか、止まらずに無事に帰ってくるか祈る思いです。でも出場したからには、総合優勝を狙いたいです!」