講習会・勉強会

2018年12月1日(土)自動車開発・製作セミナー 「座学講座編」於神奈川工科大学が実施されました。

2018年12月1日(土)、学生フォーミュラ大会に参加する学生を対象に自動車開発・製作セミナー「座学講座編」於神奈川工科大学が開催されました。技術中核人材育成委員会では、『自動車開発・製作ガイド』(自動車技術会発行)の一環として、自動車の開発の企画から設計製造実験の一連の開発プロセスを理解してもらえるよう、執筆者講師による講義をフォーミュラ大会中に開催しておりますが、各所からのご要望にお応えし、今回は同セミナーのダイジェスト(抜粋)版を実施させていただきました。
当日はダンパー講習会との同日併催とし、従来の学生フォーミュラ対象者の中でも、動的性能やダンパー/サスペンション関係のセクションを意識した講義ラインナップとなりました。

講座の内容はこちらをご覧ください。

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(神奈川工科大学、実は学生フォーミュラの古豪チームだったことをご存知ですか?)

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【参加者のリポート】(東京農工大学 菱沼 祐太)

本セミナーではテキストである「自動車開発・製作ガイド」の内容に沿って,車両の企画や設計をどのように進めるべきかについてその概要を講師の方々にお話しして頂きました。また,テキストの内容を実践するに当たっての補足や注意点なども聞くことができました。
車両の全体設計や要素設計,日程管理など様々なテーマで開催された本セミナーですが,私にとって特に印象に残ったのがサスペンション・ステアリングの設計とタイヤ特性に関するパートでした。このパートではタイヤについてその基本特性をはじめ,性能を引き出すための使い方,摩耗面から得られる情報などを,レースでの事例を交えながら講師の渡邉様にお話していただきました。最も重要と言われながらもその扱いが難しいタイヤについて,「テキストの内容を超えて」情報を得ることができたのは大きな収穫であったと感じます。

当日のセミナーの様子。サスペンションモックや冷却用のラジエーターカットモデルなども使用して講義いただきました。

またこの日は上述のセミナーに加え,午前中にはゼット・エフ・ジャパン様のご協力による「ダンパーセミナー」および「ダンパー計測・相談会」,SUBARUの東宮様による「マネジメント講習会」が併催されました。

ダンパーセミナーでは,速さの正体とは何か?という問いから始まり,タイヤの性能を引き出すことの重要性,そしてタイヤの性能を引き出すためのダンパーの役割について解説していただきました。ダンパーの構造や減衰力特性についても説明していただき,それらが最終的な車両の挙動にどう結びついているのかを学ぶことができました。


ダンパー講習会とダンパーの測定の様子

セミナー後に行われたダンパー計測・相談会では,各校がそれぞれ使用しているダンパーを持ち込んで減衰力測定を行いました。ここでは講師の方に測定結果の見方を解説していただきながら,ダンパーがどのような状態にあるか(キャビテーション等が起こっていないか)を確認することができました。また,温度を変えながら測定を行い,温度変化の減衰特性への影響なども確認することができました。

ゼット・エフ様の計測専用車両。(今年8月の三支部試走会@エコパにもいらっしゃっていたとのこと)

この日のセミナーを通じ,活動の各場面における実践的なポイントを整理することができました。開催にご尽力いただきました関係者の皆様,ありがとうございました。