(レポート:大阪大学 池田州平さん、岡山大学 楠見隆行さん)
毎年恒例の関西合同試走会が泉大津フェニックスで開催されました。今回の走行会には大阪大学、大阪工業大学、岡山大学、岡山理科大学、京都大学、京都工芸繊維大学、近畿大学、神戸大学、摂南大学、同志社大学、立命館大学の11校が車両を持ち込みました。
1日目はアクセラレーションとスキッドパッドの走行です。あいにく午前中は大雨でしたが、ほとんどのチームは走行前の車検を受けていたので、走行自体に大きな支障は出ませんでした。
参加チームの中で最も早く同志社大学が車検もブレーキテストも通過し、動的に進みました。それに続いて大阪工業大学や神戸大学など続々とブレーキテストを通過していきました。
午後になると朝の大雨が嘘だったかのように晴れ、コースも次第にドライになってきました。各チーム、アクセラレーションやスキッドパッドを何度も繰り返し走行しています。本部近くで、いい音を響かせながら大阪工業大学の車両がアクセラレーションを走行しています。チームによるとタイムを特には計測していなかったとのことでしたが、本当なのかどうか(笑)
1日目は16時まで走行し、2日目のオートクロスコースを作って1日目を終えました。
2日目はいよいよオートクロスです。昨年度の大会コースを再現しています。2日目は雲ひとつない快晴でコースは当然ドライ。コースオフィシャルも当然学生が担当するので、朝のミーティングでは熱中症対策についてもきちんと話し合います。
1日目にブレーキテストを通過していなかったチームも続々と通過し、オートクロスの待機列は次第に長くなっていきました。待機列の中でもやはりウイングが付いたマシンは人目を引きます。関西でも大阪大学や京都工芸繊維大学をはじめ多くのチームがエアロを付けてきているのがわかります。付けた効果は各チームここから走行を重ねて評価していくようです。
多くのチームが走行を重ねていく中、大阪大学は1日目は悪天候、2日目はタイヤトラブルに見舞われてしまいましたが、新人ドライバーの練習や車両セッティングなど多くの成果もありました。
今年度はサスペンション設計によって、昨年度の問題点であったコーナリング初期における回頭性が改善されており好タイムが望めそうです。しかし一方、信頼性が不足している部品もあり大会までの修正点も多く見つかったので、ぜひとも大会では性能を十分に発揮できるようにしたいです。
午後からは各チーム1回ずつ、5周連続走行をすることができます。どのチームも本大会のエンデュランスを想定してこの走行に挑みました。
今回の走行会を振り返ってみると、やはり今年も京都工芸繊維大学が強豪となりそうです。エコパ走行会同様好タイムでの走行を行っており、頭一つ抜き出ていました。そして今年は参加チームのほとんどが出走していたため、エアロは未装着でしたが毎年好タイムを記録する京都大学や、安定して走行する同志社大学など他大学とのタイム比較もできる、参加校チームにとって非常に有意義な走行会となりました。
その他にも神戸大学のリアバルクヘッドや岡山理科大学の楕円Aアーム、京都工芸繊維大学のリアのロアAアームなど設計としても参考になることが多い走行会でした。
最後になりましたが、この走行会をサポートしてくださった車検スタッフや自動車技術会関係者の方々には大変感謝しております。誠にありがとうございました。