講習会・勉強会

2018年10月20日(土)自動車開発・製作セミナー 「競技車両見学編」於オートポリスが実施されました。

2018年10月20日(土)、学生フォーミュラ大会に参加する学生を主な対象に自動車開発・製作セミナー「競技車両見学編」於オートポリスが開催されました。本講座は自動車技術会が発行している『自動車開発・製作ガイド』の一環として、この内容を学んだ人達の総仕上げと位置付け日本のレース界のトップカテゴリーの車両を間近に見学し、また参戦チームのエンジニアとのコミュニケーションを取ることにより各校のマシン製作に資する事を目的としています。

今回はGTアソシエイション様のご協力により、2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACEにて、セミナーを実施させていただきました。

講座の内容はこちらをご覧ください。

【参加者のリポート】(九州工業大学 小林 春也)

今回は地元チームを中心に九州大学から3名、九州工業大学から2名、北九州市立大学から2名、計7名が参加しました。

まず、FIA-F4のピット、マシンの見学をさせていただきました。F1のように技術を注いで作るマシンというわけではなく、ほぼワンメイク、ダウンフォースもさほどない状態でドライバーの力量だけで競う車両であるということを聞き、驚きました。

次に、60号車GT300車両の見学をさせていただきました。こちらは一般車をベースにしており、その中でより速くチューンされていることがわかりました。また、タイヤ選びや足のセッティングを入念に行っており、足回りの重要さを学びました。

 

また、39号車GT500車両も見学させていただき、最先端技術の一部を間近で見ることができました。3メーカーがこぞって腕を競うだけあって、莫大な資金、膨大な時間を費やしていることが見ていてよくわかりました。エアロパーツには各メーカーごとに志向があるようで、各社様々な工夫がされているようでした。リアウイングがどのメーカーも共通だということを初めて知り、驚きました。また、私自身が個人的に気になっていた、LC500の車両のエンジン音の小ささについて質問したところ、高回転エンジンのためにキーンと音が鳴るということをきき、エンジンにも各社の志向があるのだと驚きました。

最後に、元NISMOの総監督、柿元邦彦様との対話の場面があり、レースのことのみでなく、チーム運営などについて、アドバイスなどをいただきました。元総監督として、チームをまとめ、引っ張ってきた柿元さん。上手にチームメイトのやる気を削ぐことなく、適性を見極め、結果につなげる大切さを教えていただきました。また、最近はモータースポーツが一般車に反映されにくくなりつつある現実について、言及していらっしゃいました。環境問題のために電気自動車が普及してきている現在、モータースポーツの楽しさをたくさんの人に知ってもらいたいと私も思いました。今回このような場を設けていただいたおかげで、これからのチーム運営に役立てていくとともに、モノづくりにもっと積極的になろうと思いました。ありがとうございました。

※NISMO元総監督の柿本様との質疑内容は学生フォーミュラチームページにて、参加チームに共有公開しております。