2019年2月21日(木)~22日(金)、学生フォーミュラ大会に参加する学生を主な対象に自動車開発・製作セミナー「ものづくり編」 (技術中核人材育成委員会企画)を開催しました。
今回の「ものづくり編」では自動車技術会が発行している『自動車開発・製作ガイド』の「第14章 ものづくり基礎実習Ⅰ」、および「第15章 ものづくり基礎実習Ⅱ」に準拠し、実際に溶接器具やフライス等を使った実習を通じて、溶接と機械加工の基礎を習得することを狙いとしています。
講座の内容はこちらをご覧ください。
今年は9チーム17名が参加し、新潟や関西からもご参加いただきました。2日間に渡る講習では、ホンダOBのボランティア団体「マイスタークラブ」の皆様に講師をいただき、初日の溶接に関する座学講義と溶接実習、パイプ加工、摺り合わせなどの実技に加え、2日目ではグループに分かれての溶接課題コンペを実施しました。
溶接や治具の講義はチームの先輩からはなかなか教えてもらえない貴重な講義となったようです。
学生フォーミュラ女子の参加もありました!理系文系・男女の区別や国籍関係なく、ものづくりを学ぶチャンスがあるのが学生フォーミュラの良いところでしょうか。
溶接課題コンペでは治具を作製し、講師審査陣からは手厳しいコメントもいただきました。
今回の講習では溶接未経験者の方もいましたが、この2日間で相当ノウハウを吸収されたようです。超一流の技術者だった講師陣からのアドバイスをいただき、学生フォーミュラのフレーム製作に関する技術を磨くとても貴重な機会となりました。
コンペの優勝チームには豪華賞品として学生フォーミュラオフィシャルグッズの余りを贈呈となりました。
【参加者コメント】
本セミナーでは、パーツの設計、治具の設計、組立、溶接という溶接が必要な部品を設計、製作するという一連の流れの中で、特に治具の設計とすり合わせ、溶接の技術向上に主眼を置いたセミナーとなっています。美しい溶接には高い精度のすり合わせと治具による固定が必要不可欠であることを、セミナーを通して強く実感しました。夜にはホンダマイスターズクラブの方々や他大学の皆さんとの懇談会が催され、各大学の進捗や問題点などについて情報交換を行うこともでき、非常に有意義なセミナーとなりました。
(新潟大学 本田逸人)
日頃体験のできないさまざまな溶接をしたり、冶具やTIG溶接の技術指導を受けることができたりと非常に身になる経験になりました。特に手加工でパイプのすり合わせを行った時は、仕上がりに対する意識の違いを感じました。こういった実践の場を通して溶接全般の知識や技術はもちろん、技術者の方のこだわりや他大学の方の意気込みなどを身をもって感じることができたのでよかったと思います。参加者は1年生の方が大半でしたが、知識が豊富でやる気も高く良い刺激をもらいました。今後の学生フォーミュラ活動において、今回のセミナーで得たものを生かしていけたらと思います。
(新潟大学 岩片梨紗)